03、富士山 【石川丈山】

仙客来遊雲外嶺
神龍棲老洞中淵
雪如紈素煙如柄
白扇倒懸東海天

【詩の解説】

雲上に聳える富士山の頂きを見ていると。その神聖な姿に、仙人も舞い降りてあそぶであろうかと思われる。
富士山に積もっている雪は、白い練絹のように真っ白であり、立ちのぼる煙はあたかも柄のように見える、美しい富士はまるで白い扇が東海の空にさかさまに懸かっているようだ。